町家の構造。
木の家を考えるときに伝統的な建物の構造を参考にします。一般的なイメージとしては伝統的な木造住宅は大きな梁とか太い柱といったものかと思いますが、京都の町家に関しては梁など非常に細いです。
柱も3.5寸(10.5cm)程度です。
ただ、木材は比較的硬くてしっかりはしています。
2階床面は渡りアゴなどの組床でなく、蟻落としで天端がそろっています。その梁の上に根太なしで直接3センチほどの厚板が載っており(実(サネ)はなく、ほとんど釘止めもしていない)、その上が畳敷きとなっています。
火打ち梁は屋根構面には隅に入っている場合がありますが、2階床構面には入っていません。
床構面は水平方向の変形に対しては非常に柔らかいものと思われます。
差し鴨居もありません。
火袋という大きな吹き抜けがトオリニワの上にあり、こちらは土間から2階の屋根地まで空間になっており変形を拘束する部材はほとんどありません。
このような構造なので、地震、風圧などの水平力がかかると非常に揺れます。
家の前を大きな車両が通るだけで震度1くらいの揺れ方をします。
ちょっとした揺れは、地震か、車か、風かわからないくらいの状態です(厳密に言えばなれてくるとわかりますが)。
この様な建物に筋交いや構造用合板を貼って補強を行うと、ちょっとした揺れには強くなるかもしれませんが、強い地震の際、仕口が壊れたり、補強していない場所がつぶれたりすると、感覚的に思います。
この構造に対する感覚が京町家の耐震補強にとっては大事だと思います。
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